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ライブ盤についてその3
01 ミシン
作詞作曲 浜田真理子
ライブ@渋谷クラブクアトロ
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帰っていく加瀬さんと、片付けを手伝う久保田さん

「Next Teardrop」のレコ発はクラブクアトロで行った。伊藤大地さんとは、レコーディングでは顔を合わせることがなかったので、前日のVIVID SOUNDスタジオでのリハーサルで初めてお会いした。Marino氏とは前年の宮古島でのライブからの流れでご一緒することになったのだが東京では初めてだった。アコーディオンの檜山さんや加瀬さんは前作「Town Girl Blue」の時からのおなじみさんである。

さて、いつものようにソロ曲とバンド曲を用意していた。バンドのサウンドチェックやリハーサルに時間をかけるので、ソロのパートのリハーサルって普段ほとんどしない。ただ、照明さんのために曲の雰囲気を伝えるためざっと流して演奏することがある。この日もバンドリハを終えて、ソロパートで演奏する「ミシン」をワンコーラスだけやってみていた。リハを終えてステージに残っていたメンバーたちがなんとなく合わせて(適当に)演奏してくれた。これまで一緒にやったこともないし、多分このときみんな初めて聞いた曲なんだろうと思うが、そのゆるい感じが思いのほか良く、音響ミックスの久保田さんが、「これ、今日バンドでやったら?」と鶴の一声。はい、キター!

あわてて楽譜をコピーして、みんなに渡して再度リハーサルをして、本番にのぞんだという1曲です笑。さすがのみなさんですね。こういう時、楽譜を書き換えて移調して、フレーズを考えたりで一番大変なのがサックスのマリノ氏だけど、今回はそんな時間もなかったので、得意なエチオピア風の妖しい音階で乗り越えた。大地くんのパシン、パシンと響く8ビートが超かっこよくて、これって、こういう曲だったっけ?となんだか魅力を再発見したのだった。

ところで、「ミシン」という曲を英語表記にしようとして、はた、と困る。「ミシン」って日本語ですよね。英語でなんて言うんだろう。「Sewing machine」じゃ変だし。もともとは「machine」がなまってミシンになったっていう説もあるみたいだけど、「Machine」だったら違う歌になってしまう。そういうわけで、「ミシン」ってカタカナだけど和風オリジナルなタイトルだったんだな、って今頃わかった。

02上海リル
作詞Al Dubin作曲 Harry Warren 訳詞 服部龍太郎
ライブ@モーションブルーヨコハマ
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この日は加瀬さんと、マリノ氏と3人でライブをした。この曲は昔からレパートリーではあったけど、ずいぶん久しぶりに歌った。なぜやろうと思ったかというと、テーマソングを書いた映画「天使のはしご」のお母さん役で松坂慶子さんが出ていらして、いろいろ研究のために松坂さんの出演映画などを見ていたとき、「上海バンスキング」の中で流れてくるので思い出してまたやってみたくなったのだ。これをやります、外国のカバー曲です、と言ったとき、加瀬さんと久保田さんが、「えー、日本の歌じゃなかったっけ?」と同じように驚いておられたけど、多分お二人の脳裏には「上海帰りのリル」(by津村謙)があったと思う。タンゴのあれ、「誰かリルを知らないか」っていう歌ね。どちらも映画が元になっている歌だし、なんだか歌の内容も似ているのでよく間違えるけど、「上海リル」の方が断然古いので、オマージュとか、リメイクなのかなと思う。知らんですけど(丁寧語)。ちなみに「リル」はlittleの略だそうです。

演奏は、いつものようにマリノ氏のテナーがぶわぶわと響いて加瀬さんのベースが地を這う(かっけー)。ソロの部分でのマリノ氏の駆け上がりがかっこよくて、うひょー!と気持ちが上がってわたしもピアノで駆け上がりました(聞いてね)。
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またも帰っていく加瀬さん

03Since I fell For you
作詞作曲 Buddy Johnson Woodrow
ライブ@クラブクアトロ
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今回のライブ盤はバンドのみなさんが大活躍です。というわけで、サックスのマリノ氏はこの曲でも最高。ソロに入るところのブロウとか、聴くたびにどきどきします。「Town Girl Blue」に収録されているバージョンは、ハマダがオルガンを弾きながらカントリー風に歌っていますが、これはもう少しブルージーに聞こえますね。
それにしても、わたしはあなたのために幸せな家庭を捨てたのに、今あなたは去ってしまった。っていう歌詞、かわいそうすぎるー涙。去るなよー涙。わたしはこの曲、誰のバージョンで覚えたかというと、Reba McEntireのバージョンです。ザ・カントリーという感じの泣きの歌い方でいい声です。それにしても、こういうR&Bの三連のリズム大好きだなー。いや、まじで。

04夕陽が泣いている
作詞作曲 浜口庫之助
ライブ@島根県民会館中ホール
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「グループサウンズ」というジャンル不思議ですね。誰が名前をつけたのかな。グループの音、というのも興味深いですね。「Lounge Roses」では鈴木茂さんがギターを弾いてくださっているバージョンだけれど、このバンドにギターはいないので、サックスとドラムで引っ張っていってもらう感じです。エンディングも特に長さは決めずにマリノ氏と大地くんのスリリングなやりとりで、ずどんと終わります。
そういえば、これは島根県民会館でのライブ録音です。父が亡くなってから2週間とちょっとで行ったライブ、松江のコンサート楽しみにしていたのに見せてあげられなかった。この曲とか好きだったと思うけどな。もうすぐ1周忌。早いなあ。まだ時々思い出して泣いています。

05赤色エレジー
作詞作曲あがた森魚
ライブ@ビルボードライブ東京
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「Town Girl Blue」のレコ発のときのアンコールで。あがたさんの歌は言うまでもないが、この日の檜山さんのアコーディオンが最高。何度聞いても胸が熱くなってしまう。
わたしはこの歌をどこで聴いたか子供の時から大好きで、小学生の時アルト笛で泣きながら吹いては家族の笑いを誘っていた。自分としてはどうしてこのメロディで涙が出るのか、実験をしていたつもりだったのだけど、「愛は愛とてなんになる」の「なんになる」の部分、ファーミレミファミーのところで絶対に涙が出る、というところまでは突き止めたけど、それがどうしてだかは結局わからずじまいだった。どうも「ファミレ」という音の並びに秘密があるような気がする。妹には未だに「あんたって、笛吹きながら泣いてたよねー」とからかわれる始末だが、そのわたしが、まさか、大人になって本物のあがた森魚さんとデュエットすることになるとは!タイムマシンで45年くらい(げげー!)戻って、泣きながらアルト笛を吹いているチビマリコの後ろ姿を「巨人の星」の飛雄馬のねえちゃんみたいにそっと見守ってやりたいと思う。
2020-02-09 11:16 この記事だけ表示   |  コメント 0